
【動画】ナダル、5セットの激闘制し優勝!
テニスの全米オープン(ニューヨーク/ハード/グランドスラム)は8日、男子シングルス決勝戦が行われ、第2シードのR・ナダルが第5シードのD・メドヴェデフを7-5,6-3,5-7,4-6,6-4のフルセットで破り、2年ぶり4度目の優勝を果たしました。5時間近い死闘を制したナダルはグランドスラムで19勝目を挙げ、歴代最多20勝を誇るR・フェデラーに迫りました。
この試合、ナダルは立ち上がりから攻撃を仕掛けてくるメドヴェデフに押され気味になりますが、徐々にペースを掴むと2セットを連取して王手をかけます。第3セットも先にブレークし、ストレート決着が見えてきます。しかし、今季最多の50勝を挙げ、4大会連続で決勝に進出している、この夏絶好調のメドヴェデフは諦めません。すぐにブレークバックして流れを変え、メドヴェデフがこのセットを取り反撃ののろしを上げると、次の第4セットも制し、勝負の行方はファイナルセットに持ち越されます。
過去にグランドスラムで何度も死闘を演じているナダルは、この緊迫の場面でも素晴らしいプレーを見せ、第5第7ゲームを連続ブレークして5-2とリードします。しかし、ここでもメドヴェデフが驚異の粘りをみせ、1つブレークバックし、4-5でのナダルのサービスゲームでもブレークポイントを掴みます。しかし、最終的には、それを凌いだナダルが、最後センターへの素晴らしいサーブを叩き込んでゲームセット。何度も何度も食らいつき追いついてきたメドヴェデフでしたが、惜しくも力尽きました。
試合後のスピーチでナダルは「応援してくれた皆さん、本当にありがとう。最高の雰囲気でした。いつもは最後に感謝を言いますが、今日は先に感謝を言わせて下さい。皆さんの作ってくれた雰囲気は本当に最高でした。声援の大きさにも感動しましたし、一人一人の声が私に届きました。世界中の人達に感謝したいです。こんなにエネルギーにあふれた会場は初めてです。ありがとうございます!」と、観客に対してまず感謝を伝え、また「今日はタフな試合をなんとか勝つことができました。勝てないと思ったこともありました。本当にクレイジーな試合でした。何と言えば良いのか分かりません。感情がこみ上げてきて言葉になりません。」と喜びを語りました。
その後の会見では「とてもとてもタフだった。後半の数時間は本当に緊迫していたし、かなり緊張感があった。(ファイナルセットの)5-2や5-4の時はほとんど感覚がなく、コントロールできないくらいだった。精神的にも身体的にもきつかった。」と、かなり緊張していたことを明かしました。
一方敗れたメドヴェデフ。セレモニーの前に、ナダルのこれまでのグランドスラム制覇のシーンがスクリーンで上映されていたことについて、「彼の優勝した全部の映像を見ていました。私が勝ったら見せるものが無いなあと思いながらですが…。」と会場の笑いを誘い、「ラファ、おめでとうございます。19回目のグランドスラム制覇なんて信じられません。彼に勝つなんて本当に大変なことです。何百万人の子供達があなたの活躍を見ています。このスポーツに対する貢献は偉大なものです。ありがとうございます。」とナダルに敬意を表しました。
また、大会序盤で不適切な行動をとったことで観客からブーイングを受けたことについて「この大会の序盤でマナーが悪いことがあったかもしれませんが、皆さんのおかげで決勝戦まで勝ち残ることができました。この前は間違った言い方をしてしまったけれど、今度は正しい言い方で言います。私は皆さんのエネルギーのおかげで決勝まで戦えました。ありがとうございました。」と謝罪と感謝を述べ、観客もそれに応えるかのように歓声をあげていました。
それでは、決勝戦のハイライト映像をご覧ください!