
【動画】ナダル優勝!前人未到の偉業達成!
テニスの全仏オープン(パリ/レッドクレー/グランドスラム)は9日、男子シングルス決勝戦が行われ、第2シードのR・ナダルが第4シードのD・ティームを6-3,5-7,6-1,6-1で破り、3連覇と12度目の優勝を果たしました。1968年のオープン化以降、男女を通じて同一の四大大会を12度制したのはナダルが初で、前人未到の偉業達成となりました。
この試合、立ち上がりから素晴らしい攻防を繰りひろげる見応えのある打ち合いとなります。先にチャンスを掴んでブレークしたのはティームでしたが、焦らないクレーキングはすぐにブレークバックすると、その勢いで4ゲーム連取の猛攻。逆転でナダルが第1セットを先取します。
第2セットは更に内容の濃いせめぎ合いとなりますが、最後に少ないチャンスをものにしたティームがこのセットを取り追いつきます。
試合を振り出しに戻したティームでしたが、やはり連戦の疲れがあったのか、第3セット以降精彩を欠きます。かたやナダルは第3セットからむしろギアを上げてティームに襲い掛かり、2セット連取。一気に勝負を決め、3時間1分で勝利を手にしました。
ナダルは表彰式で、まず「彼はハードワークする素晴らしい選手で、いつも私に刺激を与えてくれる。」とティームを称賛し、次に「今年はつらい期間があった。家族やチームの支えがなければ、ローランギャロスにはいなかった。本当に努力が報われたと思う。」とチームに感謝を述べました。また、会見では「第2セットの第12ゲームで悪いプレーをしてしまった。トイレに行き、何が起きてしまったかを考え、頭をクリアにして戻ってきた。気持ちを切り替えて、主導権を握る方法を考えてコートへ戻りたかった。分析して、問題を解決しなければと思っていた。それからは、いいプレーができたと思う。」と、第2セットを落とした後にトイレットブレークをとったことで、気持ちを切り替えることができたと明かしました。
一方、グランドスラム初優勝を逃したティームは、「このスポーツはユニークでもあり、残酷なものでもある。私はすさまじい試合を6回勝ち抜いた。昨日はテニス界で最大のレジェンドの1人(ジョコビッチ)を倒すことができた。」と喜びを語るも、「しかし、24時間以内に、もう1人の素晴らしい王者と戦うためにコートへ向かわなければならなかった。ただ、身体的な問題はなかった。第1セットと第2セットは信じられないくらい集中した。ひょっとしたら第3セットは少し落ちたかもしれない。そして、彼のような王者は、そのようなチャンスを見逃さずに攻めてくる。現在のグランドスラムで優勝するのがどれほど難しいのかを痛感した。私の最大の夢は叶わなかった。」と無念さも語っています。
ナダルは今回の優勝で、今季2勝目、グランドスラム18勝目、キャリア通算82勝目を挙げました。 それでは、決勝戦のハイライト映像をご覧ください!