
19歳の新鋭フェデラーが芝の王者サンプラスを破る!ウィンブルドン2001!
現在ATPツアーが休止しているため、過去の映像をお送りしています。今回は、フェデラーがトップへの道を上り始める最中、ポテンシャルを一躍世に知らしめた試合といっても過言ではない、2001年ウィンブルドン4回戦、サンプラスvsフェデラーの一戦です。
この年の第1シードはピート・サンプラス。世界ランクは6位だったものの、それまでの8年間で、ウィンブルドンを7度制覇している芝の王者に第1シードが与えられました。一方、当時フェデラーは世界ランク16位、新進気鋭の19歳の若手選手でした。サンプラスは4回戦で、10歳年下で今回初めてセンターコートを経験するフェデラーの挑戦を受けました。
多くのファンがサンプラスの勝利を予想した中、試合は大接戦でファイナルセットに突入。サンプラスは、初めてウィンブルドンを制した93年以降、5度のフルセットを戦い全てに勝利していました。窮地に追い込まれた時ほど王者の貫禄を見せてきました。しかし、5-6ビハインドで迎えた第12ゲーム、サンプラスが2本のボレーミスを犯し15-40でフェデラーにマッチポイント。最後はサンプラスがワイドに放ったサービスをフェデラーがダウンザラインに撃ち抜きゲームセット、フェデラーがこの大激戦に終止符を打ちました。結果は7-6,5-7,6-4,6-7,7-5でした。
96年にリチャード・クライチェクに敗れて以来、32試合ぶりに黒星を喫したサンプラスは試合後、「何度かチャンスがあったが、そのたびに彼は見事なプレーで切り抜けた。まるで自分のような落ち着きぶりだった。そして彼は素晴らしいオールラウンダーだ。とにかくすごい選手になるだろう。」と、フェデラーを称賛しました。
フェデラーは次の準決勝で地元期待のティム・ヘンマンに敗れましたが、2年後の2003年にウィンブルドンで初めて決勝に進出し、マーク・フィリポーシスを破って優勝。グランドスラム初の決勝で、初タイトルを獲得しました。ちなみにこの2003年ウィンブルドンは、ディフェンディングチャンピオンのヒューイットが1回戦(センターコートオープニングマッチ)で敗退という衝撃的な出来事がありました。また、ラファエル・ナダルのグランドスラム初参加大会でもありました。
フェデラーは数年後、2001年の最初で最後のサンプラスとの対戦について聞かれ、「初めてウィンブルドンに出て、そしてピートに勝ったあの試合は忘れもしない。ファイナルセット7-5で勝ったあの試合のことはずっと覚えているだろう。」と語っています。
それでは、この試合のハイライト映像をご覧ください!
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