
ナダルが2セットダウンからの大逆転勝利でグランドスラム21勝目!
テニスの全豪オープン(メルボルン/ハード)は30日、男子シングルス決勝戦が行われ、第6シードのR・ナダルが第2シードのD・メドベージェフを2-6,6-7 (5-7),6-4,6-4,7-5の大逆転で破り、2009年以来13年ぶり2度目の優勝を果たしました。
第1、第2セット共に落としたナダルは、第3セット第6ゲーム自身のサービスゲームで0-40の大ピンチを迎え、崖っぷちに追い込まれます。しかし、多くのナダルファンが敗戦を覚悟したこの状況から、ナダルは不死鳥のごとくカムバック。ここを凌いで流れを引き寄せたナダルは、第3、第4セットを取り返し追いつきます。
そして勝負が決まるファイナルセット。第5ゲームでナダルがフォアハンドのダウンザラインを決め、先にブレークしますが、メドベージェフも簡単には引き下がりません。その後も幾度となくナダルを苦しめ、ナダルのサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第10ゲームでブレークバックに成功。しかし、そんな状況でも集中力を切らさず最後までハイパフォーマンスを発揮したナダルが、第11ゲームで再びブレークすると、2度目のサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップをラブゲームでキープし試合終了。今大会最長となる5時間24分の死闘を制し、史上最多となるグランドスラム大会21勝目を飾りました。
ナダルは試合後の会見で、「正直なところ、肉体的にこういう戦いに向けて準備ができていたとは言えない。でも、今夜は特別な試合になった。自分の中にあるすべてを出し切った。今は祝う気力すらないくらい疲れ果てている。試合中は、『今まで全豪の決勝では何度もチャンスがあったのに負けてしまったけど、それはちょっと運が悪かっただけのことだ』と、自分に言い聞かせていた。とにかく最後まで自分を信じていたかった。自分にチャンスを与えたかった。戦い続け、解決策を見つけるために信念を貫いた。本当に忘れられない試合になった。私はとてもラッキーだ。」と語りました。
また、これまで優勝回数で並んでいたジョコビッチとフェデラーを抜いて、グランドスラム最多勝を達成したことについて聞かれ、「このタイミングでまたグランドスラムで優勝できたことは、私にとって素晴らしいことだよ。大きな功績だ。21というのが特別な数字であることもわかっている。でも、自分だけにふさわしいタイトルだと思ったことはない。たくさんの選手が戦っており、タイトルにふさわしい選手は大勢いる。もちろん、とても名誉なことだし、自分のテニスキャリアの中でまた一つ特別なことを達成できてラッキーだと思っている。自分が1番かどうかとか、史上最高の選手かどうかはどうでもいい。そんなことより、今夜のような試合ができることの方がよっぽど嬉しい。」と応えました。
それでは、決勝戦のハイライト映像をご覧ください!
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