
ナダルが準決勝を棄権!決勝のカードはキリオスvsジョコビッチ!
テニスのウィンブルドン(グランドスラム)は8日、男子シングルス準決勝が行われ、第1シードのN・ジョコビッチが、地元期待の第9シード、C・ノリーを2-6, 6-3, 6-2, 6-4で破り、自身8度目の決勝進出を果たしました。
この試合、初のグランドスラム4強入りを果たした地元イギリスのノリーは、チャレンジャー精神でこの日も快調なスタートを切り、第1セットを先取して会場のファンを沸かせます。しかし、徐々に本来の姿を見せ始めたジョコビッチがノリーの勢いを止めます。第2セット第8ゲームでブレークして均衡を破り、このセットを取り返すと、その後はノリーに付け入る隙を与えず、3セットを連取して、歴代最多となる32度目のグランドスラム決勝進出を決めました。
ジョコビッチは試合後のオンコートインタビューで、「スタートが良くなかった。これまでグランドスラムで何度も準決勝を経験しているが、だからといって決して簡単ではない。第1セットは彼の方がよいプレーをし、私を上回っていた。彼は偉大なプレーヤーで、私は彼を尊敬している。今後の彼の成功を祈っている。」と賞賛しました。
一方の敗れたノリーは、「素晴らしい経験だった。準決勝に進出できたこと、2週目の金曜日の戦いに進出できたことは、とても素晴らしいことだ。これから、自分としてはもっと上を目指したいし、もっと成長して、グランドスラムで優勝したい。」と今後の抱負を語りました。
そして、第2シードのR・ナダルは、やはり怪我の程度が重かったようで、準決勝を棄権すると発表しました。発表に際し行われた会見では「腹部の痛みに悩まされている。このような状況で2試合(準決勝と決勝)に勝つことはできないと思ったから決断した。いつものスピードでサーブを打つことができないだけでなく、サーブを打つための通常の動きすらもできない。自分の目標を達成するために必要なレベルでプレーすることができないと判断した。この状態でコートに立つことはできない。もっと悪くなる可能性も考える必要があった。」と語りました。
思わぬ形で、自身初のグランドスラム決勝進出を決めたキリオスは、「望んでいた形での決勝進出ではない。これまで何度も良いバトルをしてきた相手だから、競技者として、どうしてもこの試合はしたかった。残念だが、彼はとても多くの試合をこなして、過酷なシーズンを過ごしてきた。彼が回復することを願うばかりだ。また大きな舞台で彼と対戦することを望んでいる。」とコメントしました。
これで、決勝のカードはジョコビッチvsキリオスとなりました。両者の対戦は約5年ぶりとなります。意外にも過去2戦2敗で、まだキリオスからセットも取っていないジョコビッチは決勝に向けて、「ひとつだけ確かなことは、私たち2人の感情がぶつかり合うことになるだろう。彼にとっては初めてのグランドスラムの決勝戦になるが、彼はとてもエキサイティングで失うものはなく、いつもそういうプレーをしている。彼はとても自由にプレーしているし、ビッグサーブもその一つだ。全体的にビッグゲームで、ショットにパワーがある。しばらく対戦していないし、彼からは1セットも取ったことがないが、今回は異なる結果になることを願っている。」と意気込みました。
それでは、準決勝のハイライト映像をご覧ください!
ナダルの会見の様子もどうぞ!